テラドローンは5月23日、運航管理システム(UTM)を手掛ける子会社のユニフライ(ベルギー)が、米連邦航空局(FAA)が主導するドローンと航空機の衝突回避の安全基準を検証するプロジェクトに参画すると発表した。
プロジェクトは、総額が約9000万ドル(約140億円)の資金を用意し、FAAを中心とした米国の領空でドローンの統合について研究を進める連盟「ASSURE(ジ・アライアンス・フォー・システム・セーフティー・オブ・UAS)」の一環。世界29の研究機関と100を超える主要な産業界と政府パートナーがアライアンスに参加する。
今回のプロジェクトは、無人航空機システムの研究拠点(UAS COE)と、ミシシッピ州立大学、カンザス大学、ノースダコタ大学、ウィチタ州立大学など、米国の複数パートナー大学と共同で実施。
ドローンがと航空機との衝突回避のために維持が必要な有人機との安全な間隔などの基準の検証を目的に、現状で業界が定める有人航空機との飛行間隔の基準を評価することを始め、必要に応じた基準の改良、衝突回避に向けた要件定義の課題対応などに取り組む。
具体的には、ドローン同士やドローンと有人航空機が遭遇するパターンを想定した、安全な飛行に重要な間隔などの基準を検証する飛行試験を実施。ユニフライは、飛行試験で、UTMを提供。飛行計画やリアルタイムの適合性の監視やアラートで役立てる。
また、UTMが持つAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)機能を通じて、飛行計画や追跡データ、分離しきい値などが複数の関係者間で共有する。
ユニフライでは、プロジェクトの業界パートナーを通じて、ドローンなどの小型無人航空機で運用の安全性と信頼性を高めることを目指すとしている。