エアモビリティ(東京・港区)と千葉大学、救急医療支援システム開発のSmart119(スマート199、千葉市)は4月1日、空のナビゲーションシステムを利用して、ドローンでAED(自動体外式除細動器)を目的地まで自動運搬するデモと説明会を、季美の森ゴルフ倶楽部(千葉・大網白里市)で、3月29日に実施したと発表した。
今回の実証実験イベントでは、エアモビリティが開発した空のナビゲーションシステムをドローンに搭載し、目的地までAEDを自動で運搬した。
具体的には、コース上で人が倒れたと想定し、その場所でスマートフォンアプリ上のボタンを押すことでナビゲーションシステムに位置情報が転送され、AEDの保管場所から目的地までの最適飛行ルートを自動で生成。飛行ルートをドローンのフライトコントローラーに転送し、AEDを目的地まで自立飛行で運搬して、ドローンを使ったAEDの自動運搬全体のシステム連動性、運搬時間の確認などを行った。
機体は、プロドローン製のドローンを使用。機体は、重量が12.3kg(バッテリー込み)で、最大ペイロードは10kg、最高速度は時速60km。AEDは、日本光電工業の自動体外式除細動器を利用した。
実験の結果、季美の森ゴルフ倶楽部内の地点から発信されたスマホアプリの位置情報を基にナビゲーションシステムが自動生成した飛行ルートに沿ってドローンが自動で運航。AEDを約400m先にある目的地まで3分30秒で届けた。
エアモビリティでは今後、実験の結果内容を基にオペレーション体制などを検討しゴルフ場でドローンを使ったAED運搬の普及と、Smart119と連携したサービス提供に取り組んでいく考え。また、ゴルフ場に限らず広範囲な敷地でのサービス普及も目指すとしている。