ドローン利用企業は22%、導入課題はコスト、安全性と性能 パーソルP&T調査

パーソルプロセス&テクノロジーは5月31日、ドローンとMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)について企業の管理職に聞いたアンケート調査「ドローンとMaaS(Mobility as a Service)に関するユーザー動向調査」を公開した。

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ドローンの業務利用・検討の有無

調査によると、ドローンの利用実績がある企業は22.2%、検討実績は17.1%だった。製造業の回答数が多く、利用実績は製造業や建設業、検討実績は製造業の企業で数が多かった。割合でみると、利用実績は建設業や電気・ガス・熱供給業などで高い結果となった。

ドローン活用の課題についてはコスト、安全性、機体性能を上げる声が多かった。また、利用実績のある企業では実運用に関連する機体性能とソフトウエア性能への課題意識が高かった。

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ドローンの業務利用にあたっての課題の解決策として期待されるサービス(複数回答)

課題解決に対しては、リサーチ・コンサルティング、人材育成、プロジェクト・運航・安全管理に関するサービスへの期待が上位となった。パーソルP&Tでは、リサーチ・コンサルティングなど実運用の前段階での課題解決策について期待がまだ多い状況と分析。スキル不足の課題に対しては「人材育成」、規制による飛行制限では「飛行計画策定」など、具体的な課題に対してのサービスが望まれるとしている。

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現状のスキルに加えてドローンの経験スキルを獲得した人材の想定年収

現状のスキルに加えてドローンの経験スキルを獲得した人材の想定年収は、利用実績ありの企業で1000万円以上の合計が25%以上となり、高い年収が見込まれる結果となった。検討実績ありの企業も含めると500万~700万円がボリュームゾーンだった。

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データ解析で確認している指標(複数回答)

データ解析で確認している指標では、「コンクリートの内部欠陥」と「外壁タイルの浮き・剥離」が40%と並んで高く、「コンクリートの変質」「鉄筋の露出」「構造物のひび割れ」「鉄鋼のサビ」と続き、点検用途での活用項目が上位を占めた。

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データ解析結果の外部提供意向

取得したデータや解析した結果をデータ連携基盤や都市OS(基本ソフト)などを通じて外部提供することについては、「すでに提供している」が12.5%、「提供したい」が41.6%となり、54.1%が外部への提供意向があることが分かった。パーソルP&Tは、現状は実運用より社会実験などが多いとみている。

また、「すでに提供している」の割合は、企業規模が大きいほど高かった。一方で、建設業や電気・ガスなどの業種では、提供意向(すでに提供している、提供したい)を持つ企業が合計で4割に留まっており、ほかの業種より低い傾向となった。

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データ活用に関する課題の解決策で期待されるサービス(複数回答)

データ活用に課題の解決策では、「コンサルティング」や「人材育成」などへの期待が多かった。パーソルP&Tでは、「社内で推進する人材不足」の解決策で「人材育成」や「人材紹介/人材派遣」、「社内ルールが未整備」の解決策としては「コンサルティング」、「データ活用に関する知識や情報不足」に対する解決策については「コンサルティング」や「人材育成」のサービスが期待されているとしている。

一方、MaaSについては、理解度は33.8%、認知度は66.2%で、企業の経営戦略などの課長以上であっても完全には浸透していないことが明らかになった。MaaSの取り組み実績は22.5%で検討実績は29.8%、取り組み内容は、地方の交通、物流、都市の交通が上位を占めた。さらに、MaaSスキルを持つ人材の年収は1200万円と高収入が想定されることが分かった。

調査は、従業員規模100人以上の企業の経営、事業企画、新規事業開発、経営企画担当の課長職以上を対象にインターネットで実施。調査期間は2023年11月21日~11月22日で、有効回答は1533人だった。