ブルーイノベーションは7月23日、販売するスイスのフライアビリティの屋内点検用球体ドローン「ELIOS3」を、東北電力グループの東日本テクノサーベイが、導入し、点検作業時間を大幅に短縮したと発表した。
東日本テクノサーベイは、ドローンを始めとする、さまざまな技術を活用し、作業効率の向上や作業環境の改善に取り組む中、「ELIOS 3」の効果を検証し、飛行安定性と操作性が、飛行経験の浅い操縦者でも十分に点検作業を遂行できると判断し、導入した。
同社では水力発電所の水路内点検や火力発電所内での緊急点検でドローンを活用。水力発電所の水路内点検では、100m程度の点検を行うのに丸1日かかるケースもある点検作業時間を1時間程度に短縮。作業員が暗くて狭い水路内に入る必要がなくなり、作業環境や安全性が大幅に向上した。また、付属ソフト「Inspector」を使った、3次元点群データ化を行うことで、点検品質を従来よりも高めた。
火力発電所内での緊急点検では、地震発生後の緊急点検で使用。これまで、大きな地震発生後の点検では設備内に仮設足場を設置し、人による目視点検を行っており、通常運転できるまでに仮設の設置や撤去を含め2~3週間の期間と、数百万円の仮設費用がかかっていた。しかし、「ELIOS 3」の導入で点検が1日で完了できるようになり、大幅な時間短縮と仮設費用を削減した。
ブルーイノベーションでは、「ELIOS 3」が、作業時間の短縮だけではなく、作業員の業務負担軽減や安全確保、点検品質の向上や仮設費用の削減に役立つとして、今後も販売に力をいれていく考え。