NTTは10月3日、NTTイードローン・テクノロジー(埼玉・朝霞市)と、埼玉県熊谷市の道路橋でドローンと画像認識AI(人工知能)を使った鋼材の腐食検査の実証実験を9月2日から開始したと発表した。2025年2月28日まで実施する。
実証実験では、道路橋点検のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を目的に、ドローンで撮影した道路橋の画像からAIで鋼材の腐食を検出し、腐食の深さ(腐食による鋼材断面の欠損量)を自動的に推定する検査方法の実用化に向けた検証を行う。また、作業能率や技術精度も確かめる。
具体的には、ドローンの画像撮影と画像認識AIの検査の作業時間、画像認識AIを使った鋼材の腐食検出率、画像認識AIの腐食深さの計測の項目を検証する。NTTでは、ドローンとAIの検査方法で、現行では検査員が超音波装置で計測していた腐食箇所の鋼材厚を画像撮影に置き換えられるため、点検作業を効率化し維持管理コストの縮減が見込めるとしている。
実証後は、実験結果から実用性を評価し、2025年度に点検支援技術として実地導入する。また、道路橋だけではなく、鉄塔、ガードレールなどのインフラ設備にも技術拡大を進める。