日経BPは2月22日、調査レポート「ロボット未来予測2033」で、受付や案内のホスピタリティ、物流・配送、業務用清掃などで利用される「サービスロボット」の世界市場が、2033年に12兆円に達する予測を発表した。
製造業などの人の作業を代替できる「協働ロボット」の市場は、2033年に2兆9727億円と2021年の20倍に成長する見通し。
レポートは、その原動力となるのがAI(人工知能)の応用と指摘。理由として、自然な翻訳や、テキストの指示から画像生成などが可能な大規模言語モデル(LLM)が、ロボットに適用されると、ロボット自身が自然言語の指示を解釈し、行動内容を計画して実行にするようになるため、プログラミングやティーチングなどの準備作業を大幅に軽減できる点を挙げている。
また、ロボットのLLMが言語だけでなく、今後は視覚、触覚、力覚などのセンサーからの情報を扱うように進化し、ロボット周辺の状況をクラウドから俯瞰(ふかん)するAIと協調することで、自律的かつ安全な動作を可能にしていくと見込まれるとしている。
レポートでは、一部上場企業など469社、現場担当者686人に対して、ロボットの導入意向や投資意向、導入予定時期、導入したいロボットの種類と時期などのアンケート調査を実施。
今後のロボット増設・導入の具体的計画では、製造業が64.2%、建設・不動産業は58.5%、流通業では29.2%が「ある」と回答した。また、ロボットへの投資が今後3年間でどう変化するか見通しでは「大きく増加」「やや増加」を合わせて65.6%が増加すると回答しした。