NTTロジスコ(東京・中央区)は6月3日、日本ロジスティクスシステム協会(JILS)が主催の「全日本物流改善事例大会2024」(5月14~15日)で、同社の埼玉物流センター(埼玉・加須市)の優良改善事例を発表を行ったと発表した。
「ロボット改良による自動化対象物品拡大とツール開発による手作業削減・効率化」をテーマに、最新の技術と現場の知恵を融合した3つの改善を紹介した。
まず、レンタル機器の付属品の電源アダプターケーブルの回収再生作業(洗浄、検査、巻き取り、結束)で、既存の自動クリーニングや結束作業ロボットで取り扱えない製品の急増を受け、既存ロボットを改良した2号機を増設した。その結果、ロボット作業比率を21%から46%に向上。自動化を進めると同時に作業者8人を省人化した。
2つ目は、ロボット導入後に残る54%の手作業で、属人化された人手作業からの脱却と作業者の高齢化に伴う新人作業者の定着率の向上を目指し、オリジナルの半自動コード巻き取り機を開発し導入。手作業比率を54%から11%まで削減すつことを見込むと共に、作業を標準化し作業者の身体的負担を軽減。さらに、作業品質と生産性の均一化、教育コストを削減した。
最後は、レンタル機器本体と付属品である電源アダプターのセット化作業で、21年に導入したAI(人工知能)画像認識技術を使った検品システムを改修。これまで対応できていなかった21%の製品の検品を可能にすつことで、目視検品の完全廃止と作業員1人の省人化につなげた。