RoboPath、福岡の未来都市推進組織が宅配業務効率化の実証実験に自律AIロボット採用

自律型AI搭載サービスロボット「UP(アップ)」
自律型AI搭載サービスロボット「UP(アップ)」

サービスロボット開発のRoboPath(ロボパス、東京・渋谷区)は11月5日、九州大学、都市再生機構(UR)、福岡市などで構成する未来モデル都市の推進組織「FUKUOKA Smart EAST推進コンソーシアム」の実証実験プログラム「Smart East PoC Program 2025」で採択されたロボットを活用したUR賃貸住宅での宅配業務効率化の実証実験に、自律型AI(人工知能)搭載サービスロボット「UP(アップ)」が採用されたと発表した。

「UP」は、自律型AI搭載の多機能サービスロボットで、上部ユニットを交換することで宅配、搬送、清掃など複数の業務に対応できる。独自開発のエレベーター連携モジュールで、マンションやオフィスビルなどの多階層施設でも安全な自律走行が可能。反射の強いステンレスや透明なアクリル板といった認識が困難な材質にも対応する高精度センサーを搭載しており、安全な運用ができる。

今回の実証は、集合住宅での宅配業務の効率化を目的に実施する。ロボットとスマートフォンを連携し、荷物を自動で住戸まで配送する仕組みの実現可能性を検証。再配達や人手不足など、宅配業界が抱える課題の解消を目指す。「UP」は、マンションのエレベーターや自動ドアなど既存インフラと安全に連携できる自律走行技術が評価され採用が決まった。

ロボパスでは今後、実証を通じて得られた知見をもとに、「UP」の住居向けユニットを改良し、2026年度中の提供開始を目指す。また、住居向けユニットを起点に、集合住宅でのロボット活用との市場拡大を進めると共に、ロボットソリューションの開発を継続的に取り組むとしている。