ノルウェーのロボットメーカーのオートストアは11月7日、自動倉庫システム「オートストア」で、2025年秋の新機能などを発表した。人手をかけずにケースを自動で自動倉庫に保管する機能や複数の異なるサイズのビンを保管できる機能などをそろえた。
ケースの積み込みと積み下ろしを自動化し、入荷プロセスでケースからバラへの容器変換を行わずにバラピッキングを可能にする機能「AutoCase(オートケース)」、異なるサイズのビンを同一グリッド内で保管しSKU(商品の最小管理単位)の多様化に対応する機能「FlexBins(フレックスビンズ)」、チルド・冷凍温度帯対応のMTS(複数温度帯ソリューション)で冷凍食品や医薬品などの低温商材に特化した「Frozen-Only Grid(フローズン・オンリー・グリッド)」をラインアップした。
「AutoCase」は、ケースの積み込みと積み下ろしを自動化することで、入荷プロセスで従来行われていたケースからバラへの容器変換を不要とし、バラピッキングを直接行えるようにした。入荷から出荷までの作業を一連のフローとして統合し、ピーク時でもスループットを維持しながら在庫を切らさない安定したオペレーションが行える。

「FlexBins」は、高さの異なる複数サイズのビンを1つのグリッド内で保管できるように設計されており、保管密度の向上とSKUの多様化に対応可能にした。最大4種類のビンを保管ができる。

「Frozen-Only Grid」は、エネルギー使用量を削減しながら作業者の安全性を確保し、コストが高く複雑な冷凍環境でも常温倉庫と同等の信頼性を維持できる。

さらに、2025年春に発表したAI(人工知能)搭載の自動ロボットピッキングワークステーション「Carousel(カルーセル)AI」の機能も強化した。ビンの配置を最適化し取り出し速度を向上。加えて、出荷ルーティングオプションを新たに追加し、軽量製品のハンドリングにも対応した。今回のアップデートでスループットが改善し、より柔軟な倉庫運用ができるという。
今回の製品では、設置効率の向上と所有コストを削減する改良も行われた。防火基準の分野では、低圧スプリンクラー設計を導入し、安全性を確保しながら設置コストを最大35%削減した。また、レーザースキャンとシムテクノロジーを活用し設置前の床研磨作業を不要にした。さらに、「CubeDeploy(キューブデプロイ)」と呼ぶ新しいインストール方式を導入。単一インストーラーでシステムを停止させることなく、ソフトウエアのアップデートを迅速で安全に実施できるようにした。








