最新テクノロジーを活用したイチゴの完全自動栽培に取り組む HarvestX が総額約4億円の資金調達実施

イチゴ自動栽培ソリューションを開発するHarvestX株式会社は、プレシリーズA で総額約4億1,000万円の資金調達を実施したと発表した。

既存株主である「ANRI4号投資事業有限責任組合」、「DEEPCORE TOKYO 2号投資事業有限責任組合」、「オープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合」に加え、新たに「Dawn Capital 1号投資事業有限責任組合」、「SMBCベンチャーキャピタル産学連携3号投資事業有限責任組合」、「食の未来1号投資事業有限責任組合」と、「新生ベンチャーパートナーズ2号投資事業有限責任組合」、「しんきん-やらまいか投資事業有限責任組合」、「ヒューリックスタートアップ1号投資事業有限責任組合」を引受先としている。

さらに、交付金※1の交付を受けており、合計資金調達額は6億1,000万円にのぼる。

※1:浜松市ファンドサポート事業。浜松市が認定するベンチャーキャピタル等の投資機関(浜松市認定ベンチャーキャピタル)から投資を受ける事業者を対象とした交付金。

現在多くの果菜類の植物工場では、一般的な農園と同じようにハチを工場内で飼育して花の授粉を行っているが、植物工場のような閉鎖空間では、ハチがストレスでうまく飛べなかったり短命になったりするため安定生産が困難となることが、大きな課題となってる。

HarvestXは、そのような課題を解決するため、果菜類の中でも特に授粉の精度により形状の安定した果実の生産に影響が出やすいイチゴにフォーカスし、授粉、成長データ収集、収穫などを一貫して行う技術を採用したイチゴ自動栽培ロボット開発している。

同社が保有する技術は、イチゴの授粉において世界初の技術である(特許第7090953号)。

同社内のイチゴ栽培実験施設やイチゴ植物工場事業者での導入実験などを経て、この度、自動授粉ロボット「XV3」を主軸とするイチゴ自動栽培ソリューション「HarvestX」の提供が可能となった。

同社は、今回調達した資金を活用し、イチゴ自動栽培ソリューション「HarvestX」のさらなる付加価値拡大に向けた技術研究開発を進めていくとしている。

今後HarvestXは、イチゴ自動栽培ソリューション「HarvestX」を備えたデモ施設(パイロットプラント)を建設し、イチゴの生産に課題を抱える植物工場事業会社や、新たにイチゴ植物工場の運営を検討している企業に訴求していき、そして、同施設開設を足掛かりに、イチゴのワンストップ生産を実現し、その先にトマトやメロンなど授粉を必要とする果菜類への応用展開を視野に、同社は、さらなる事業拡大に向けて取り組んでいくとした。