トルビズオン(福岡市)は1月26日、医薬品配送のグリーンサービス(名古屋市)と、静岡県賀茂郡西伊豆町で、医薬品のドローン配送の実証実験を、2023年12月10日に実施したと発表した。
今回の実証ではオンライン診療後、薬局から患者が待つ公民館にドローンで医薬品配送を行った。ドローンは、DJIの「Matrice 300RTK」を使用した。
具体的には、西伊豆町にある池田医院の池田医師が同地区の患者にオンライン診療を実施。その後、ひまわり薬局で医薬品の調剤・オンライン服薬指導を行い、ドローンの医薬品専用ボックスに医薬品を格納し、グリーンサービスがドローンを使って宇久須川上空を空輸。患者の待つ神田公民館駐車場まで届けた。搬送重量は約100gで、搬送距離は約2.4km。
輸送にあたっては、使用したボックスを専用アプリで開錠できるようにすることで、医薬品の受取人以外が開錠することを防止。また、遮熱材を利用したボックスで格納し、医薬品の温度を適切に管理した。
実験は、ドローン活用することで、CO2排出量を削減するとともに、人口減少・高齢化による労働力不足、地域の物流網維持、防災・減災などの課題解決を図るために実施。グリーンサービスは2021年に同地区で災害時の物資輸送の実証実験、2023年2月には愛知県新城市でドローンと自動車のハイブリッド方式での医薬品配送の実証実験を行なっている。