トルビズオン(福岡市中央区)は5月25日、佐賀県小城市と、同市が小城市が管理する芦刈エリアの水路データを、同社の上空シェアリングサービス「ソラシェア」に登録して、ドローン空路網を整備し、雨季前の水路点検を目的にした実証実験を同日に実施したと発表した。
同社では、小城市と締結した地方創生連携協定に基づき、芦刈地区の農業用水路データを面として提供するドローン空路管理システム・ソラシェアの「S:Road」に登録し、芦刈地区の大部分に、「空の道」と呼ぶ、ドローン空路網を敷設。
今回、芦刈地区に網羅されたドローン空路を飛行させて、雨季前の水路・道路の状況を撮影し、被災した場合でも比較可能なデータを取得し、減災に役立てるための実証実験を実施した。
実証では、地域の理解を得て水路上空を「S:Road」に登録。ドローンで実際に広範囲な水路点検を実施し、平常時の雨季前の状況を撮影し、大雨などの災害発生時の状況と比較できるようにした。水路周辺の高低差撮影も行った。
同社では、取得した水路撮影データを基に平常時の状況を把握し、今回のドローンの飛行ルートと同じルート飛行で、災害時との比較を行うことが可能という。また、高低差も把握できるため、災害時の水流や被害などの想定することに役立てることができるとしている。
今後は、施設の管理作業の内容と頻度、常時と災害時の対応を洗い出し、どの作業についてドローンをどのように利用するか、またどの作業を引き続き作業員が視覚により行うべきか、検討を進めていくとしている。