千葉・東庄町、中学校の一斉下校時に通学路をドローンで巡視する実証実験を開始

現在の教職員が持ち回りで見回りする様子。実験ではドローンが見回りを代行する

千葉県東庄町(とうのしょうまち)は4月12日、国際ドローン協会(東京・江東区)と協同で、市内にある東庄中学校の一斉下校時に、通学路をドローンで巡視する実証実験を開始すると発表した。

実証実験では、生徒が一斉に下校する時間に合わせてドローン2機を指揮車から操縦し、指定された通学路を巡視する。巡視中は、生徒の見守りだけではなく、ドローンに備え付けたスピーカーからアナウンスも行う。

ドローンの映像は、中学校の職員室に設置されたモニターから教職員が視聴できる。無線でドローンパイロットに指示を出すことも可能。

東庄中学校は町内の中心に位置し、生徒の9割以上が自転車で通学。毎週月曜日と木曜日は一斉下校が行われ、多くの生徒が自転車で帰宅する。東庄町によると、一斉下校時には、教職員が車で通学路周辺を巡回し、安全に帰宅できているかを見回りを行っている一方で、教職員の負担が懸念されているという。

市では、その解決策としてドローンを活用することで、教職員の車による巡視時間をなくして負担を軽減することに加え、ドローンに搭載したスピーカーで注意喚起を行うことで犯罪の抑止効果も見込む。今後は、実証実験を通じて、下校時の生徒の安全確保と教職員の負担軽減を、ドローンで解決できる運用方法を検討する。