
リックスは6月27日、ロボットスタートアップのKiQ Robotics(キックロボティクス、北九州市)と共同開発したロボットハンドツール「柔軟指」を、自動車部品メーカーのボッシュ(横浜市)が生産ラインに導入したと発表した。初の事例という。

「柔軟指」は、3Dプリンターで作成したラティス構造の樹脂に柔軟性を持たせたロボットハンドツール。ロボットのチャックツメに取り付けることで、対象物を優しく包み込むように安定してつかむことが可能となり、傷をつけずに取り扱える。
ボッシュは、東松山工場(埼玉・東松山市)の自動車部品(インジェクター)の製造工程で、ロボットが金属製の加工対象物(ワーク)を取り扱う。工場では、これまでロボットの指先(ツメ)とワークが金属同士であるため、つかむ位置がずれることでワークに傷がつき、破棄につながる可能性があった。
ボッシュでは、この課題解決で「柔軟指」を採用した。2024年12月に9工程で導入を開始、今回、追加で51工程まで拡大した。今後、東松山工場以外の工場での導入も検討する。