AI(人工知能)開発を手掛ける松尾研究所(東京・文京区)は10月13日、川崎重工業と、ヒューマノイドロボット「Kaleido9(カレイドナイン)」向けの強化学習技術を共同開発し、合計約22.7kgのカゴを両手で持ち上げて机上に配置する重量物運搬デモに成功したと発表した。
デモは米カリフォルニア州サンノゼで開かれた川崎重工の「Kawasaki Physical AI Center San Jose(カワサキ・フィジカルエーアイ・センター・サンノゼ)」の開所式で実施した。「Kaleido9」が両手で重量物を保持し、姿勢を安定させながら机上に配置する一連の動作を披露した。
共同開発では、米エヌビディアのシミュレーター上で強化学習環境を構築。川崎重工のロボットが持つ高トルク制御や高剛性の機体性能を生かすAIモデルを開発し、学習した動作を実機で推論・制御する仕組みを構築した。

両社は、開発着手から6週間で、シミュレーション上の学習から実機での動作までをつなぐ「Sim2Real(シミュレーションから実環境への移行)」の開発工程を構築した。
松尾研究所と川崎重工は今回の成果を基に、フィジカルAIの技術開発と社会実装を進める。
川崎重工は「Kawasaki Physical AI Center San Jose」で、まず医療・介護分野でのフィジカルAIとロボティクスの融合に取り組む。来院から診察、治療、手術、術後ケアまでを一貫して支援する「病院ワンストップソリューション」の確立を目指す。
今後は、医療・介護に加え、製造、物流、建設などで、人の判断や行動を安全・効率的に支援するソリューションへの展開を目指す。








