ドローン空路インフラ整備事業を手がけるトルビズオン(福岡市)は8月22日、第二建設センター(高知県高知市)と、高知県香南市で南海トラフ地震を想定したドローン配送の実証実験を、7月29日に実施したと発表した。
今回の実証実験は、津波発生後の水引が遅く、道路の寸断時にも対応する物資輸送が求められると考えられるエリアで、ドローンを使った、各地の被災状況の確認や避難タワーに避難した住民の物資配送を想定して実施。害発生時に、国、自治体、自衛隊、民間がそれぞれのドローンを迅速な被災地支援のために使用できるようにドローンが安全に飛行できる「空の道」の検証を目的に行った。
DJIのドローン「Matrice 300RTK、Matrice 30」を使用し、災害食と市販医薬品を配送した。搬送重量は約1000g。ドローンは夜須運動広場と香我美町岸本第10区津波避難タワーの2区間を往復飛行した。搬送距離は約1.2km。
トルビズオンでは、今回の実証実験を単発の実験だけで終えるのではなく、ドローンを使った災害時の訓練や、地政学的リスクがある地域の点検などの利用につなげる。一方、第二建設センターは、建設の分野を含めドローンの技術を使った新たな事業に取り組む。2社は今後もドローンの利活用について可能性を探っていくとしている。